近年、副業として注目を集めている「せどり」。これは、安く商品を仕入れて高く販売し、その差額で利益を得るビジネスモデルです。
インターネットの普及により、個人でも簡単に始められるようになり、主婦やサラリーマン、学生など、幅広い層が参入しています。しかし、実際に稼ぐためには、正しい知識と戦略が必要です。
この記事では、せどりの基本的な仕組みから、毎月の利益見込み、ランニングコスト、プロが教える稼ぐコツ、メリット・デメリット、必要な資格、そして実践的な手順まで、初心者にも分かりやすく徹底解説します。
せどりに興味がある方、すでに始めているが伸び悩んでいる方、必見の内容です。
毎月の見込める利益
せどりで得られる利益は、個人のスキルや取り扱う商品、販売チャネルなどによって大きく異なります。
初心者であれば、月数万円の利益からスタートすることが一般的です。
経験を積み、効率的な仕入れや販売方法を確立することで、月数十万円から数百万円の利益を上げることも可能です。
ただし、これはあくまでも目安であり、必ずしもこの金額を稼げることを保証するものではありません。
2023年総務省統計局家計調査によるとサラリーマンの平均月収は約40万円ですが、平均小遣いは38,642円です。
よって、初心者は小遣い程度、月に数万円程度を稼ぐのが妥当でしょう。
毎月の売上
毎月の売上も、利益と同様に、様々な要因によって変動します。例えば、月に5万円の利益を目標とする場合、利益率が20%であれば、月25万円の売上が必要になります。利益率は、商品や販売チャネルによって異なりますが、一般的には10%~30%程度が目安となります。
毎月のランニングコスト
せどりを行う際には、商品の仕入れ費用以外にも、以下のようなランニングコストが発生します。
- 梱包材費: 商品を発送する際に必要な、ダンボールや緩衝材などの費用です。
- 送料: 商品を購入者に発送する際に発生する費用です。
- プラットフォーム手数料: Amazonやメルカリなどのプラットフォームを利用する場合、販売手数料が発生します。プラットフォームによって手数料は異なりますが、一般的には販売価格の数%~10%程度です。
- ツール利用料: リサーチツールや価格改定ツールなどを使用する場合、月額利用料が発生します。
- 外注費: 梱包や発送などの作業を外注する場合、外注費が発生します。
これらのランニングコストを考慮せずに価格設定を行うと、赤字になってしまう可能性があるため、注意が必要です。
プロが教える稼ぐコツ
せどりで成功するためには、以下の5つのコツを押さえることが重要です。
- リサーチを徹底する: 売れる商品を効率的に見つけるためには、リサーチが最も重要です。価格比較サイトやオークションサイト、フリマアプリなどを活用し、需要の高い商品や利益率の高い商品を見極めましょう。キーワードを意識したり、ランキング情報を定期的に確認するのも良い方法です。
- 複数の仕入れ先を確保する: 一つの仕入れ先に依存すると、商品の供給が不安定になったり、価格競争に巻き込まれたりするリスクがあります。複数の仕入れ先を確保することで、安定的に商品を仕入れ、価格競争にも対応しやすくなります。例えば、実店舗とオンラインショップを併用する、複数のオンラインショップを使い分けるなどの方法があります。
- 販売チャネルを最適化する: Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、メルカリなど、様々な販売チャネルがあります。商品やターゲット層に合わせて、最適な販売チャネルを選択しましょう。複数のチャネルで販売することで、より多くの顧客にアプローチできます。
- 顧客対応を丁寧に行う: 顧客からの問い合わせには迅速かつ丁寧に回答し、トラブルが発生した際にも誠実に対応しましょう。良好な顧客関係を築くことで、リピーター獲得や口コミによる新規顧客獲得に繋がります。
- 継続的に学習する: せどりを取り巻く環境は常に変化しています。最新のトレンドや販売戦略、ツールの使い方などを常に学び、自身のスキルをアップデートしていくことが重要です。セミナーや情報商材、オンラインサロンなどを活用するのも一つの方法です。
メリット
せどりには、以下のようなメリットがあります。
- 比較的簡単に始められる: 特別なスキルや資格は不要で、インターネット環境とスマートフォンがあれば、誰でも簡単に始めることができます。
- 自分のペースで作業できる: 作業時間や場所を自由に決められるため、ライフスタイルに合わせて無理なく続けることができます。
- 初期費用を抑えられる: 在庫を持たずに販売する「無在庫販売」という方法もあり、初期費用を大幅に抑えることが可能です。ただし、無在庫販売はプラットフォームによっては禁止されている場合があるため、注意が必要です。
- 努力次第で高収入を得られる: 成果が収入に直結するため、努力次第で高収入を得られる可能性があります。
デメリットと大変なこと
一方、せどりには以下のようなデメリットや大変なこともあります。
- 収入が不安定: 売上は市場の需要や競合状況に左右されるため、収入が不安定になりやすいです。
- リサーチに時間がかかる: 売れる商品を見つけるためには、膨大な数の商品をリサーチする必要があります。
- 梱包や発送作業が手間: 商品が売れると、梱包や発送作業を行う必要があります。
- 在庫リスクがある: 売れ残った商品は在庫となり、損失を抱えるリスクがあります。
- 偽物や不良品のリスクがある: 特に、海外から商品を仕入れる場合、偽物や不良品が届くリスクがあります。
- プラットフォームの規約変更リスクがある: プラットフォームの規約変更により、販売方法が制限されたり、アカウントが停止されたりするリスクがあります。
おすすめする人
せどりは、以下のような人におすすめです。
- 副業で収入を増やしたい人: 本業以外に収入源を確保したい人
- 自分のペースで働きたい人: 自由な時間と場所で働きたい人
- リサーチや分析が得意な人: 市場の動向や需要を分析するのが好きな人
- コツコツと作業を続けられる人: 地道な作業を継続できる人
必要な資格
せどりを始めるために、特別な資格は必要ありません。ただし、古物商許可証は、中古品を仕入れて販売する場合に必要となる場合があります。これは、盗品の流通を防ぐために、中古品の売買を規制する法律(古物営業法)に基づいた許可証です。
古物商許可証が必要なケース
- 中古品を仕入れて販売する場合: 例えば、リサイクルショップや古本屋、メルカリなどで中古品を仕入れて販売する場合は、古物商許可証が必要です。
古物商許可証が不要なケース
- 新品のみを扱う場合: メーカーや問屋から新品を仕入れて販売する場合は、古物商許可証は不要です。
- 自分が使用していた不用品を販売する場合: 自分が使っていたものをメルカリなどで販売する場合は、古物商許可証は不要です。
- 無償でもらったものを販売する場合: 無償でもらったものを販売する場合も、古物商許可証は不要です。
古物商許可証の取得方法については、各都道府県の警察署のウェブサイトで確認することができます。例えば、東京都の場合は、警視庁のウェブサイトに詳細な情報が掲載されています。
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/kobutsu/tetsuzuki/kyoka.html
どうすればできるかの詳しい手順や段取り
せどりを始めるための手順は、以下の通りです。
- 販売するプラットフォームを決める: Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、メルカリなど、どのプラットフォームで販売するかを決めます。各プラットフォームにはそれぞれ特徴があるため、メリット・デメリットを比較して、自分に合ったプラットフォームを選びましょう。
- 販売する商品をリサーチする: プラットフォームが決まったら、そのプラットフォームで売れている商品や、利益率の高い商品をリサーチします。価格比較サイトやランキング情報、キーワード検索などを活用し、需要の高い商品を見極めましょう。
- 商品を仕入れる: リサーチした商品を、実店舗やオンラインショップなどで仕入れます。仕入れ先は、商品の種類や販売戦略によって異なりますが、例えば、家電量販店、リサイクルショップ、卸売サイト、海外の通販サイトなどが挙げられます。
- 商品を出品する: 仕入れた商品を、プラットフォームに出品します。商品の写真や説明文を分かりやすく作成し、魅力的な商品ページを作成しましょう。価格設定は、競合商品の価格や利益率を考慮して、慎重に行いましょう。
- 商品を梱包・発送する: 商品が売れたら、丁寧に梱包し、購入者に発送します。迅速かつ丁寧な対応を心がけ、顧客満足度を高めましょう。
- 売上を管理する: 売上や経費を記録し、収益を管理します。確定申告が必要な場合は、忘れずに申告を行いましょう。
まとめ
せどりは、初心者でも比較的簡単に始められる副業であり、努力次第で高収入を得られる可能性があります。
しかし、成功するためには、市場の動向を的確に捉え、効率的な仕入れや販売戦略を構築することが重要です。
また、ランニングコストや在庫リスク、プラットフォームの規約変更リスクなどを考慮し、計画的に事業を進める必要があります。